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2012年 春号 |
伝統を受け継ぎ時代に対応する教育
受験シーズンも終わり、いよいよ新年度が始まりますね。
今回は、来年度には創立50周年を迎える岡山大安寺高等学校のよき伝統を受け継ぎ、平成22年4月に誕生した県下初の中等教育学校「岡山大安寺中等教育学校」を訪ねました。
開校してまだ2年ですが、岡山大安寺高校が創立以来大切に守り続けてきた「師弟同行」の精神をはじめとする歴史や伝統を継承しながら、新しい時代やこれからの社会に求められる特色ある教育を実践している同校。今後ますます中等教育学校としての特色・真価が問われようとしている今の同校の姿をご紹介します。
●座談会参加者
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●県下初の中等教育学校/
●1学年4クラス160人の規模/
●先行学習などで応用力アップ/
●基礎学力をしっかりつける/
岡山県立の中高一貫校としては、連携型を除くと現在「岡山操山中学校・高等学校」「倉敷天城中学校・高等学校」そして「岡山大安寺中等教育学校」の3校があります。どの学校もいったん入学すれば6年間そのまま進級することができるシステムですが、先の2校は高校進学時にほかの中学から選抜試験を受けて入学してくる生徒がいます。これに対し、中等教育学校では、高校にあたる後期課程への進級時にほかの中学から選抜試験を受けて入学してくる生徒はいません。つまり、6年間基本的に生徒の異動はなく同じ顔ぶれ。より中高一貫教育を徹底することができるシステムともいえます。このため、県下初の公立中等教育学校である「岡山大安寺中等教育学校」に保護者の皆さんの注目が集まっているのです。 |
しかし、「6年間同じ学習環境が続くため、なじめない場合には大変なことになるのでは?」という疑問や、「例えば中学1年生と高校3年生とでは心身の発達にずいぶん差があることから、一つの学校として運営が難しいのでは?」というような問題点を指摘される保護者もいらっしゃいます。ここで注目したいのは、同校の規模。現在、岡山大安寺中等教育学校には2学年が在籍し、1学年は4クラス160人。開校以来2年間継続して教育指導をしてきた先生方のお話によると、4クラス160人というのは、1教科の先生が全クラス受け持つことができる規模であり、また生徒一人ひとりの顔と名前が自然に一致する人数になるそうです。つまり、生徒一人ひとりに教師の目が行き届くことに加え、6年間にわたり生徒を継続的に把握することにより、生徒の個性を伸ばしたり優れた才能を発見したりすること、また問題が生じればそれを解消することも、よりしやすくなる人数・規模ということなのです。 また、1年生から6年生までの異年齢集団による活動で、より高い社会性や豊かな人間性を育成することも期待されています。強い精神力を身につけ自分に自信を持ってもらうための「長距離ウォーク」では5年生が2年生を、学校生活の心構えや仲間づくりを促す「オリエンテーションキャンプ」では4年生が1年生をサポート。現在でも文化祭や体育祭などの学校行事だけでなく、多くの部活動で中等教育学校前期課程(中学校にあたる)と高校の生徒たちがともに活動し、お互いに指導したり協力したりする中で人間力を高めています。 このように6年間の一体的な学習活動や体験活動を通して「知識と体験の融合」を実現し、「たくましい人間力」を持った生徒の育成をめざす「DAIANJIプロジェクト」が今進んでいるのです。 |
同校では1日の授業時間を45分授業7時間と設定。前期課程の国語・数学・英語は週5時間を確保して、確実に学力を積み上げています。数学・英語では習熟度別の授業を導入し、特に英語はALTによるティーム・ティーチングや情報機器を活用して実践的な英会話力を磨く“スピーキングイングリッシュ”の授業を充実させています。毎週月曜日には、国・数・英の3教科を週替わりでテストする“月例テスト”が実施され、理解が不十分なところは“チャレンジタイム”でその週のうちに克服できるよう反復練習。理解度をチェックし、それをもとにきめ細やかな指導をします。さらに、水曜日の放課後には、質問教室を設け、基礎固め、より進んだ学習の両方に対応しています。 先生方が授業力の向上に取り組んでいるのも大きな特徴。授業の狙いを明確に生徒に伝え、理解へのプロセスを大切にすること、すなわち協同学習や調べ学習など様々な授業形態を取り入れ、表現力や発表力なども含めたより高い学力が身につけられるよう工夫しています。 さらに、中等教育学校ならではの“先行学習”では、後期課程の科目を前期課程で学習することで、生まれた時間を活用して演習を行い、応用力をアップさせていきます。 このほか、同校の目玉として“海外研修”が用意されています。3年生の3月に約2週間オーストラリアで実施。1人1家庭でのホームステイ、現地での調べ学習、ホストファミリーとの交流、地元学校との交流や観光地訪問など、実践的な英会話能力を高めることはもちろん、異文化への理解を深めグローバルな視野を身につけます。 学費についてですが、前期課程は義務教育なので授業料は必要ありません。ただし海外研修(約35万円)や補助教材などの経費は別途必要。後期課程に進級後は、授業料などの扱いは他の県立高校と同じです。 |
同校は、今年定員160人に対して771人もの出願があり、かなり狭き門となりました。同校も含め県立3校の中高一貫校では、受験競争の低年齢化を招くことがないようにと、学力検査を行わないことになっていますが、適性検査、調査書、面接によって総合的に判断し選抜を行います。適性検査には3校に共通の内容と岡山大安寺中等教育学校独自の内容とが含まれています。過去の検査内容はホームページにアップされるなど開示されていますので、同校への進学を検討されているご家庭では、一度目を通してみてはいかがでしょうか。 小学生の子どもたちにとって、自分で進路を決めることはまだ難しいかもしれません。それだけに保護者の皆さんがそれぞれの学校について早くから情報を得ておくことが必要になるでしょう。 今回ご紹介した岡山大安寺中等教育学校についても、一度入学したら6年間同じ学習環境に置かれるのですから、親子ともどもよく考え選択しなければならないことは言うまでもありません。さらに、子どもたちがどんな夢を描いているのか、親子でしっかり将来を見つめることも大切になるでしょう。 中学受験を考えるのであれば、受験勉強をするというより、早くから毎日の学習習慣を身につけ、学力の基礎をまんべんなく身につけることが一番。小学校での学習内容に積み残しがないよう取り組む必要があるのではないでしょうか。 |
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岡山県立の中高一貫校としては、連携型を除くと現在「岡山操山中学校・高等学校」「倉敷天城中学校・高等学校」そして「岡山大安寺中等教育学校」の3校があります。どの学校もいったん入学すれば6年間そのまま進級することができるシステムですが、先の2校は高校進学時にほかの中学から選抜試験を受けて入学してくる生徒がいます。これに対し、中等教育学校では、高校にあたる後期課程への進級時にほかの中学から選抜試験を受けて入学してくる生徒はいません。つまり、6年間基本的に生徒の異動はなく同じ顔ぶれ。より中高一貫教育を徹底することができるシステムともいえます。
しかし、「6年間同じ学習環境が続くため、なじめない場合には大変なことになるのでは?」という疑問や、「例えば中学1年生と高校3年生とでは心身の発達にずいぶん差があることから、一つの学校として運営が難しいのでは?」というような問題点を指摘される保護者もいらっしゃいます。
同校では1日の授業時間を45分授業7時間と設定。前期課程の国語・数学・英語は週5時間を確保して、確実に学力を積み上げています。数学・英語では習熟度別の授業を導入し、特に英語はALTによるティーム・ティーチングや情報機器を活用して実践的な英会話力を磨く“スピーキングイングリッシュ”の授業を充実させています。
同校は、今年定員160人に対して771人もの出願があり、かなり狭き門となりました。同校も含め県立3校の中高一貫校では、受験競争の低年齢化を招くことがないようにと、学力検査を行わないことになっていますが、適性検査、調査書、面接によって総合的に判断し選抜を行います。
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